2015年下半期に読んだ本ベスト10

今年の残すところあと数時間、年越しそばも食べたしあとは紅白観て寝るのみです。が、ちょっと待った。タイトルのとおり、上半期は書いといて下半期は無しなのも気持ちが悪い。半端なままでは年が越せない!ということで今年のラスト更新で締めくくるとします。

 

10位 『リベラルアーツの学び方』

リベラルアーツの学び方 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

リベラルアーツの学び方 (ディスカヴァー・レボリューションズ)

 

 上半期でもご紹介した瀬木先生の本ですが、その底なしの教養のタネが惜しみなく明かされているのが本書です。

 

9位『幸せはどこにある』

幸福はどこにある―精神科医へクトールの旅

幸福はどこにある―精神科医へクトールの旅

 

 若い精神科医が幸せを探しに旅に出るお話で今年映画化もされました。絶版で中古だとかなりのお値段なので諦めていたら、今年伽鹿舎という九州の出版社が新訳で限定配本すると知り、買ってしまいました。

 

8位『ヨーロッパ精神史入門』

ヨーロッパ精神史入門――カロリング・ルネサンスの残光 (岩波人文書セレクション)

ヨーロッパ精神史入門――カロリング・ルネサンスの残光 (岩波人文書セレクション)

 

 学生のとき図書館で借りた本を再び手にとってみました。西洋思想史ではお決まりの古代−中世−近代で区切る見方から離れ、カロリング朝時代を境に古代と近代に分かれるという斬新な構想ですが、難しすぎず読みやすい。

 

7位『君の働き方に未来はあるか?労働法の限界と、これからの雇用社会』

労働・雇用のあり方は近い将来変わっていくはず、いや変わらないと持たないと思います。そんな中、若者として、労働者として身につけておくべきことは何なのだろうとヒントを求めて読みました。

 

 6位『ルネサンスとは何であったのか』

ルネサンスとは何であったのか (新潮文庫)

ルネサンスとは何であったのか (新潮文庫)

 

 上半期に引き続きルネサンスは探求テーマの一つでした。来年はイタリア旅行に行くので観光スポットの予習にもなりました。

 

5位『仁義なきキリスト教史』

仁義なきキリスト教史

仁義なきキリスト教史

 

キリスト教の宗派をヤクザの組に例えて、誕生から普及の歴史を分かりやすく解説。イエス兄ぃの男気に思わずニヤけてしまいますが、キリスト教の信仰心とコミュニティの関係は、ヤクザの世界における義理と人情/組への忠誠心と理解すると意外と腑に落ちました。

 

4位『何者』

何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

 

大学生の自意識、就活と自分探し、SNS。必死な周囲の人達をどこか斜にかまえて冷静に観察する意識低い系の主人公がラストに受けるどんでん返しがある意味ホラーです。

 

3位『若い読者のための世界史 上・下』

若い読者のための世界史(上) - 原始から現代まで (中公文庫)

若い読者のための世界史(上) - 原始から現代まで (中公文庫)

 

歴史が物語のように紡ぎだされ、ある出来事が意味を持ち、人物が生き生きと動き出す。世界史が苦手だった高校の頃の自分に読ませたい本です。

 

2位『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 (新潮文庫)

 

ルネサンス期、時の教皇アレッサンドロ6世を父にもつチェーザレ・ボルジアが主人公。あのマキャベリが理想の君主として取り上げるほどに、権謀術数を駆使し利用できるものは容赦なく利用する政治の天才でありながら、現実と向き合って行動し続ける姿は嫌な政治家像とは全然違ってかっこいい(しかもイケメン)。

 

 1位『新カラマーゾフの兄弟

新カラマーゾフの兄弟 上(上・下2巻)
 

 カラマーゾフの兄弟の翻訳者である亀山先生による現代版カラマーゾフ。今も読んでる(上巻が終わるくらい)んですが、これはヤバイです。カラマーゾフに挫折した人はトライしてみることをお勧めします。

 

以上です。趣味の年間ベストは展覧会とか映画とかお酒とか他にも色々やりたかったですがあと僅かで今年が終わるのでこんなところにします。来年はもっと知識でも経験でも「蓄積」を意識してアウトプットを頑張ろう。

 

では良いお年を〜。